KnowRun

VARIATIONS

2021年秋映画

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One pill makes you larger
And one pill makes you small
And the ones that mother gives you
Don’t do anything at all
Go ask Alice
When she’s ten feet tall

Jefferson Airplane - White Rabbit

2021年の冬映画をまとめる。

  • 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

テーマ、プロットを詰め込みすぎではあるものの、ダニエル・クレイグのフィナーレとして良い終わり方だったのではないかと思う。サフィンという人間をもう少し見てみたいと思わされた。アベンジャーズのビッグ3同様、ボンドもやはりその存在と考え方が前世代の人間であり引退は必然だった。次のボンドはもう同姓同名の別人だろう。

  • エターナルズ

登場人物が多くスケールが大きいのは確かにそうなのだが、非常にパーソナルな作品だった。キャラクター全員に魅力があり、顔と名前を覚えられた。イカリスが前世代のリーダー、セルシは現代のリーダーとして描かれており、イカリスは世界(の時流)の犠牲になったように見えた。IKEAのテーブル破壊をはじめとして、コメディ要素が多めでその点は独りよがりにならず見やすかった。

  • ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ

こちらはコメディ要素が多すぎて作品に没入しにくかった。テンポ感を重要視しすぎたのか、編集がダイジェストのように見えた。もう少しクレタスとフランシスについて語ってくれれば完成度も高くなっただろう。

当初の触れ込み通り、自己言及的な作品だった。ワーナーに嫌々作らされたというのはそうなのかもしれないが、すべてがそうだとは思わない。今の世界の要請によって作られたポジティブな映画だと思う。エンドクレジットシーンはあまり評判が良くないようだが、僕は製作陣(監督)の創作に懸ける覚悟が感じられて好きだ。